つたえたい、
心の手紙
いまは会えないあの人に
「つたえたい、心の手紙」

この活動を通して
「つたえたい、心の手紙」は、書くことで心の整理をする機会となる一方、読者の方からも、今ある大切な人たちと過ごす時間に改めて喜びを感じることができるという声が寄せられています。
この活動を通じて、手紙がもっている、“手紙を書いた本人だけではなく読んだ方への癒す力”“家族や友人との絆を再確認し、前向きに生きる気持ちにさせてくれる力”を皆様に少しでもお伝えできればと思います。

編集長が選ぶ、
今週の珠玉の1通
惜しくも受賞は逃したものの、作者の方の想いが強く感じられる作品を「珠玉の1通」としてご紹介いたします。
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迷子の子どものように・・・
父さんが逝ってから2度目のお盆が来ます。
去年とちっとも変らずに一人になると泣いてばかりいる私を 呆れて見ているのでしょうか。でも、人前では笑って楽しそうにしていますよ。
父さん、覚えていますか。私がまだ幼稚園に入る前くらいの頃・・・父さんに連れられて大阪に行ったことがありました。阪急梅田駅で、しっかり手をつないで降りたのに一瞬、手が離れて私はホームで一人になりました。
雑踏の中で、右も左もわからず一人ぼっち・・心細さと不安で、涙が溢れそうになったとき、父さんが私を見つけてギュッと手を握って笑いましたね。
多分ほんの数秒のできごとだったのでしょう。でも幼い私にとってそれは初めて感じた長く恐ろしい時間でした。
ふいに、いい年をした自分がまるで、あの時の幼い女の子に戻って人生という道の途中で立ちすくんでしまうのです。父さんに会いたい、話を聞いてほしい、私を見つけて「こっちやで」って手を引いてほしい・・・。
父さんは、長い間、何も言わずに家族を守り支えてくれました。何一つ、恩着せがましいことを言わず当たり前のように。
父さんがくれたほどの大きな優しさを、私は自分の子どもたちに与えてやれたのか・・すぐに「誰のおかげで」なんて言ってしまっていた自分が恥ずかしいです。
その子たちも大きくなり、今、自分のこれからの生き方に向き合わなければ行けない時期にきてしまいました。
いつか私がそちらに行ったら、あのときのように笑顔で迎えて手を握ってくれますか。その時まで、頑張って生きていくから・・・生きていくしかないですね。
お盆には、母さんと一緒に帰ってきてくださいね。
待っています。
大好きな父さん、母さん、待っています。
「心の手紙」に
寄せられたご感想
応募者の方の声
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静岡県・50代・⼥性
応募をきっかけに、改めて⽗や⺟への想いを⾔葉にすることができました。
忙しさにかまけて、⾒ないふりをしてきたような気がします。こんな⾵に感じていたんだ、と⾃分の事ながら、読み返すことができたことが、今、⾃分への⽀えです。
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東京都・10代・⼥性
初めてこの公募を⾒かけて、「祖⽗に伝えたい」その気持ちでいっぱいになり書きました。書いている途中はあれこれ祖⽗との思い出がよみがえって、何度も涙が⽌まらなくなり書くのを中断しましたが、最後まで書き上げられてよかったです。祖⽗に届くように⼼から願っています。
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⼤阪府・60代・⼥性
今まで⼼残りで後悔していたことを⽂章にして、⾃分の⼼の整理をすることができました。
本⼈にはもう伝えることができませんが、今まで内に溜めていた気持ちを吐き出すことで、⼼が少し軽くなった気がします。 -
神奈川県・60代・男性
この作⽂を書くことで、家族を考える良い機会になりました。私のように感じられる⽅は多いと思います。とても良い企画と思いますので、これからもずっと続けていっていただきたいと願います。
読者の方の声
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富⼭県・60代・男性
⾝に染みるお話ばかりで涙が溢れてきました。⾃分の⾝の回りにいる⼈やお世話になった⽅を⼤事にし、⼈の痛みや悲しみを知り、思いを同じにすることでその⼈の気持ちをより深く理解することができるのだと思いました。
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愛媛県・40代・⼥性
過去の作品を読ませていただきました。それぞれの⽅の⼈⽣や⽣き⽅、思いが伝わり、⼼が温かくなりました。⾃分の⽣き⽅や⼈⽣を振り返り、今に感謝する良い機会になりました。
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埼⽟県・70代・⼥性
毎年楽しみにしておりますそして何度も繰り返し読ませていただいています。
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岡⼭県・40代・男性
毎回、読むたびに普通の⽣活が当たり前ではなく、有り難い事なんだと思います。
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