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法事の香典の金額相場は? 関係性別の相場を分かりやすく解説

作成日:2023.12.07
最終更新日:
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小川如水のイメージ
監修者
小川如水
/(株)くらしの友 商事本部

東京都23区エリアを中心に、法事や葬儀などの施行業務を担当。法事・法要・仏壇や位牌のほか、墓地や墓石など、先祖供養に関連するさまざまな知識をもつエキスパート。

お通夜や葬儀だけでなく、法事に参列した際も香典を包むのが一般的です。いざ参列するとなった際に、香典袋の書き方や包む金額に悩む人もいるでしょう。

この記事では、法事の香典に包む金額の平均相場や法事のマナー、法事のお供えをする際の金額目安などを解説します。法事に招待されて、事前にルールやマナーを確認しておきたいという方は、ぜひ最後までご覧ください。

この記事で分かること

  • 法事の香典に包む金額の平均相場は1~5万円程度
  • 故人との関係や法事の回数によっても金額は異なる
  • 法事で渡す香典袋には4つの種類があり、水引や宗派によっても選び方が異なる
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目次

  1. 1 法事の香典に包む金額の平均相場
  2. 2 法事で渡す香典袋の4つの種類
  3. 3 法事の香典袋に使う水引について
  4. 4 法事の香典袋は宗教・宗派によっても異なる
  5. 5 法事の香典に関する5つのマナー
  6. 6 そもそも葬儀や法事における「香典」とは
  7. 7 法事における香典袋の正しい書き方
  8. 8 法事の香典に関するよくある質問
  9. 9 まとめ

1 法事の香典に包む金額の平均相場

法事の香典に包む一般的な金額は1~5万円ほどです。法事の香典として包む値段は、お通夜や葬儀の香典の半額ほどとされていますが、故人との関係性や法事の規模、地域によってもいくら包むかは異なります。

 

ここでは故人と次の関係性だったケースの香典について紹介します。

  • ・親族
  • ・友人・知人
  • ・友人・知人の両親
  • ・職場の上司

1-1 親族

故人が身内や家族など親族の場合、故人との続柄によって異なりますが、平均的に約1万円を香典として包むのが一般的です。会食の有無によっても、包む金額が異なります。

故人の続柄
香典額
祖父・祖母・伯父/叔父・伯母/叔母 ※会食あり
1万円~3万円
祖父・祖母・伯父/叔父・伯母/叔母 ※会食なし
5,000円~1万円
両親・子供・兄弟 ※会食あり
3万円~5万円
両親・子供・兄弟 ※会食なし
1万円~3万円

2名以上で参列される場合は、会食の費用として5.000円~1万円ほど多く包みます。

 

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1-2 友人・知人

故人が友人や知人の場合、一般的に5,000円から1万円ほどです。法事の香典は葬儀の半額ではあるものの、法要の回数によってはお通夜や葬儀と同じく1万円ほどを包むケースもあるでしょう。

1-3 友人・知人の両親

故人が自分の友人や知人の両親の場合も、包む金額は一般的に5,000円から1万円ほどとされています。他にも一緒に法事に参列する友人がいれば、事前に相談して金額を合わせるのもよいでしょう。

1-4 職場の上司

故人が職場の上司の場合、5,000円から1万円ほどが相場です。ご自身が役職に付いている場合は、社会的地位も考慮材料の一つとなるので、注意が必要です。

2 法事で渡す香典袋の4つの種類

法事に参列した際に渡す香典袋は次の4種類に分かれます。

  • ・印刷タイプ
  • ・黒白の水引
  • ・黄白の水引
  • ・双銀の水引

 

香典袋は包む金額によって使い分けるのが一般的です。

2-1 印刷タイプ

印刷タイプの香典袋はコンビニや100円ショップなど、身近なお店で手に入ります。印刷タイプの香典袋は、表面に水引や表書きが印刷されて販売されています。水引が印刷されているため、ゴミを増やさなくて済む一方、見た目が安価な印象を与えかねません。そのため、包む金額が多くなる際は使用せず、5,000円以下の香典を包む際に使用しましょう。

2-2 黒白の水引

黒白の水引の香典袋は、一般的に使用されるケースが多いタイプです。そのため印刷タイプの香典袋と同じく、コンビニや100円ショップで購入できます。黒白の水引の香典袋を使用する際は、5,000円~1万円くらいの金額を包むのが一般的です。なお、香典袋にはのしを付けないのがマナーです。

2-3 黄白の水引

黄白の水引は一般的に黒白の水引よりも大きな額を包む際に使用されます。明確な決まりはありませんが、1万円~5万円程度が適切です。

 

黄白の水引は包む金額以外にも、使用するタイミングに注意が必要です。黄白の水引の香典袋はお通夜や葬儀での使用はマナー違反とされています。黄白の水引の香典袋は、法事の際に使用します。また、黄白の水引の香典袋は京都を中心とした関西地方や北陸、山陰地方で使用されることが多いです。

2-4 双銀の水引

双銀の水引とは、銀色の水引です。5万円~10万円程度を包む際に使用されます。双銀の水引の香典袋は見た目が良く、高級感を醸し出すものの、少ない金額を包むとかえって失礼にあたる恐れがあるので注意しましょう。

3 法事の香典袋に使う水引について

法事の香典袋に用いられる水引は、結び方と本数で意味が異なります。香典袋の種類だけでなく、水引の結び方や本数の意味も知っておくと、相手に違和感を与えずに済むでしょう。

 

ここでは水引の結び方と本数の意味について解説します。

3-1 結び方

水引の結び方は大きく次の4種類に分けられます。

3-2 印刷タイプ

  • ・蝶結び
  • ・結び切り
  • ・あわじ結び
  • ・梅結び

 

この中で法事の香典袋に用いられる水引は、結び切りとあわじ結びです。それぞれ、次のように意味が異なります。

  • ・結び切り:同じことが二度と起きないように
  • ・あわじ結び:今回限りで終わるように

 

結び切りは水引を八の字に交差されるような結び方で、横に引っ張ると結び目がより固くなります。一方、あわじ結びは一度結ぶとほどけないような作りです。

 

結び切りは長く付き合っていくという意味を込めて、お寺へのお布施にも用いられます。

3-3 本数

法事に使用する際は、一般的に5本の紐で結ばれた水引を選びましょう。

 

水引の本数は、本数が増えるにつれて格式も高まるとされています。そのため、より格式を重んじるのであれば、7本の紐を使用した水引が適しています。

 

なお、注意したいのは10本の紐を使用した水引です。10本の紐を使った水引を用いるのは、10万円以上を包むケースが該当します。

4 法事の香典袋は宗教・宗派によっても異なる

法事の香典袋宗教・宗派別の選び方解説図

法事の際に使う香典袋は宗教や宗派によっても異なります。日本で広く執り行われているのが、仏教の教えに従った仏式の法事です。しかし、中には仏式以外の宗教の法事に参列する事もありうるので、どのような違いがあるのかを理解しておきましょう。ここでは次のようなケースの香典袋について解説します。

  • ・仏式
  • ・キリスト教
  • ・神式

4-1 仏式の場合

 

仏式の法事では、関東であれば黒白の水引の香典袋を用いるのが一般的です。しかし、地域によっては黄白あるいは双銀の水引の香典袋を使用します。水引の本数は偶数ではなく、奇数の5本、7本です。

4-2 キリスト教の場合

キリスト教の場合、法事に相当するのが追悼行事です。キリスト教の追悼行事に参列する際は、水引のない白い無地の封筒にお金を包みましょう。また、十字架や白百合が印刷された袋も市販されています。蓮の花が印刷された香典袋はマナー違反にあたるので、注意が必要です。

4-3 神式の場合

神式において法事にあたるのが霊祭と式年祭です。霊祭や式年祭でお金を包む場合は、双銀もしくは黒白の水引を使用します。また、白だけで作られた水引を使用するケースもあります。なお、水引は結び切りで結ばれたものを使用しましょう。

5 法事の香典に関する5つのマナー

  • ・お金はお札の肖像画を下向きにして入れる
  • ・新札は使わない
  • ・香典は袱紗(ふくさ)に包んで持参する
  • ・香典を渡すタイミングと言葉に気を付ける
  • ・香典に包む金額は奇数額

 

ここではそれぞれのマナーについて解説します。

5-1 お金はお札の肖像画を下向きにして入れる

法事でお金を包む場合はお札の肖像画を下向きにして入れるのが作法の一つです。お札を下向きで入れれば、家族が香典袋を開封した際、肖像画が現れません。顔を伏せてお悔やみを伝えることから、肖像画を下にして香典袋に入れるようになっています。

 

しかし、肖像画を下向きに入れるのはお通夜や葬儀の際です。一周忌、三回忌のような法事では肖像画を上向きで入れるのが一般的です。

5-2 新札は使わない

香典に包むお金に新札の使用は避けましょう。新札はすぐには手に入りづらく前もって準備が必要です。そのため、香典に新札を入れてしまうと亡くなるのを予期していたという意味になってしまいます。

 

法事のルールはお通夜や葬儀ほど明確に決まっておらず、どちらでも良いという意見も増えつつあります。新札を入れることに抵抗感があれば、折り目を付けるなどの対応をするのが無難でしょう。

5-3 香典は袱紗(ふくさ)に包んで持参する

香典は袱紗(ふくさ)に包んで持参するのが作法です。袱紗を使用する際に注意したいのは、袱紗には慶事用と弔事用の2種類がある点です。法事の香典を慶事用の袱紗で包んでしまっては失礼にあたります。慶事用、弔事用を間違えないようにしましょう。両者の違いは次のとおりです。

  • ・慶事用:赤、朱、オレンジなど
  • ・弔事用:紺、グレー、深緑など
  • ・慶弔両用:紫など

 

慶事用は華やかな色に対して弔事用は落ち着いた色です。なお、慶事、弔事どちらにも使用できる慶弔用の袱紗もあります。慶弔用の袱紗であれば法事に持参しても失礼にはあたらないでしょう。

5-4 香典を渡すタイミングと言葉に気を付ける

法事で香典を渡すタイミングは、一般的に記帳を終えた後です。しかし、法事が家族の自宅で執り行われた場合は受付がないかもしれません。その場合は家族に香典を渡すようにしましょう。

 

お通夜や葬儀で香典を渡す際はお悔やみの言葉として「ご愁傷様です」と添えます。一方、法事は故人が亡くなってからしばらく経っているため、お悔やみの言葉は添えません。「お招きいただき、ありがとうございます」と感謝の言葉を伝えましょう。

5-5 香典に包む金額は奇数額

香典に包む金額は奇数額というのがしきたりです。割り切れる偶数を包んでしまうと、関係性が切れてしまうというイメージを与えかねません。しかし、奇数であれば何でもよい訳ではありません。9は奇数ですが、苦(く)を連想させるため、包むのを控えましょう。また、金額だけでなく包む枚数も奇数であることが大切です。

6 そもそも葬儀や法事における「香典」とは

7 法事における香典袋の正しい書き方

法事の香典は香典袋に包むのがマナーです。香典袋は外袋、中袋で構成されています。それぞれに記すことがあるので、事前に把握しておきましょう。

7-1 外袋

外袋には表書きと氏名を記載します。表書きは仏式か神式か、キリスト教式かなど、どのような宗教に則って執り行われるかによって異なります。仏式であれば、御仏前、御香典などと記載するのが一般的です。故人の宗教が不明であれば、御仏前と表書きに記しておきましょう。

 

外袋に氏名を記載する際は、水引の真下にフルネームを記載します。夫婦連名で香典を出す場合は中央に夫の姓名を、その隣に妻の名前だけを記載します。

7-2 中袋

中袋にはいくら香典として包んだかと氏名・住所を記載します。香典の金額を記す際は、漢数字を用いましょう。漢数字による金額の前に金、最後に也と記載します。

7-3 中袋がない場合

一般的に中袋がない簡易的な香典袋は1万円以下を包む際に用いられます。しかし、地域によっては中袋がない香典袋の使用がしきたりになっていることもあるでしょう。

 

中袋がない場合は表袋の裏面に、氏名・住所と包んだ金額を記載します。

8 法事の香典に関するよくある質問

法事の香典については次のような質問がよく挙がります。

  • ・十三回忌の法事の香典相場は?
  • ・家族だけの法事の香典はどうすべき?
  • ・身内の法事の香典はいくら包むべき?
  • ・法事の香典袋に書く数字の書き方は?
  • ・法要と法事の違いは?
  • ・香典と不祝儀の違いは?
  • ・仏事の香典の書き方は?
  • ・法事のお供えの金額相場は?
  • ・法事の香典は絶対必要?

 

それぞれについてみていきましょう。

8-1 十三回忌の法事の香典相場は?

法事は四十九日の後、一周忌、五回忌、七回忌と定期的に年忌法要が執り行われます。十三回忌は故人が亡くなってから満12年が経過した際に執り行われます。十三回忌の法事は規模が小さくなり、親族の参列が中心です。このような十三回忌の法事における香典の相場は一般的に5,000円程度とされています。

8-2 家族だけの法事の香典はどうすべき?

家族だけの法事であっても香典を包むのが一般的です。例えば、自分の親が亡くなった場合は、1万円から3万円ほどを包むのが相場とされています。家族の関係性によって香典の金額は変動するのが一般的です。

8-3 身内の法事の香典はいくら包むべき?

親族の法事であっても香典は包みます。身内の法事に参列した際の香典は四十九日、一周忌法要であれば1万円から3万円ほどが相場です。それ以降の法事であれば5,000円から1万円ほどです。しかし、会食がある場合はいくらか上乗せした金額を包むのが一般的でしょう。

8-4 法事の香典袋に書く数字の書き方は?

法事の香典袋には算用数字を用いません。香典袋には漢数字を使用します。例えば、3,000円であれば金参阡圓と記載しましょう。

8-5 法要と法事の違いは?

法要と法事では厳密に違いがあります。法要は家族や親族らが参列して、お坊さんが読経をして供養することです。一方、法事は法要の後の会食も含みます。

8-6 香典と不祝儀の違いは?

香典と同じような意味を指すのが不祝儀です。「香典」は厳密に言えば仏教用語ですが、現代ではどの宗教でも広く使われることが多い言葉です。そのため、両者に違いはないと考えるのが一般的です。一部の地域ではお通夜や葬儀、香典など不幸なことを全て不祝儀としていることもあります。

8-7 仏事の香典の書き方は?

仏事における香典の書き方は表書きに注意が必要です。四十九日法要以降、仏事では御仏前や御香典などと記載します。(ただし浄土真宗は霊の概念がないため、四十九日前でも御仏前と明記します)

 

神式は御神前や御玉串料、カトリック式では御花料が用いられます。

8-8 法事のお供えの金額相場は?

法事に香典だけでなく、お供えものを持参することがあります。法事におけるお供えの金額は低いとマナーに反し、高いと家族に負担になりかねません。一般的に3,000円から5,000円ほどが法事におけるお供えものの費用相場とされています。しかし、香典と同じく故人との関係によっては高くなることもあるでしょう。それでも1万円以内に抑えるのが望ましいでしょう。

8-9 法事の香典は絶対必要?

法事の香典は相互扶助を目的としているところもあります。そのため、法事に参列した際は香典を持参しましょう。また、食事も含んだ法事なのか法要のみかの確認が大切です。会食もある法事であれば、食事代も加味して香典を包みましょう。

9 まとめ

法事の香典はお通夜や葬儀よりも低くなるのが一般的です。しかし、故人との関係性によって異なるため、自分との関係を考慮して香典を包みましょう。香典は仏式、神式、キリスト教式といったように、どのような宗教に則って執り行われるかによって水引や表書きが異なるため注意が必要です。

 

くらしの友では葬儀や法事にまつわる質問や疑問にお答えしています。法事をどのように執り行えばよいのか分からないなどの疑問がある方は、ぜひご相談ください。

 

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