- 法事・法要
お通夜の所要時間は? 遅刻したときの対応や当日の流れを解説
/(株)くらしの友 商事本部
東京都23区エリアを中心に、法事や葬儀などの施行業務を担当。法事・法要・仏壇や位牌のほか、墓地や墓石など、先祖供養に関連するさまざまな知識をもつエキスパート。
お通夜とは、家族や親戚、友人が葬儀の前夜に集まって、故人との思い出を偲ぶ儀式です。今までお通夜に参加したことがない方は、お通夜にどの程度の時間がかかるのか、当日のスケジュールをイメージしにくいかもしれません。本記事では、お通夜の一般的な流れや所要時間、マナー、遅刻してしまったときの対応方法などを分かりやすく解説します。
この記事で分かること
- お通夜の一般的な開始時間は午後の18~19時頃
- 所要時間は半通夜で1~3時間程度、本通夜で半日程度が目安
- お通夜に遅刻しても焼香の時間に間に合うなら問題にならない
目次
1 お通夜とは? お通夜の流れを解説
まず、お通夜の一般的な流れを紹介します。お通夜の流れを事前に把握しておき、当日参加するときに困ることのないようにしましょう。以下の表は、お通夜の流れをタイムテーブルで表したものです。
2 お通夜の一般的な開始時間
「お通夜は何時から始まるのだろう?」「お通夜の時間帯は?」と疑問に思う方に向けて、お通夜の一般的な開始時間を紹介します。故人の親戚の場合と、一般参列者の場合とに分けて解説します。
2-1 親戚
故人の親戚の場合は、お通夜が始まる1時間前を目安に葬儀斎場に到着しましょう。一般的にお通夜は午後の18時から19時頃にかけて始まります。つまり、開始時間が18時の場合は遅くとも17時までに到着する必要があります。
故人の家族の場合は、お通夜の前に葬儀会社とスケジュールの確認をしたり、僧侶や参列者を迎える準備をしたりするため、葬儀斎場への来場時間がさらに早い時間に設定されている場合もあります。
また故人が急に亡くなられた場合は、お通夜の前に心の整理をしたいと思う方もいるかもしれません。そのため故人の家族や親戚は、お通夜の開始時間の1時間前を目安に、余裕を持って会場に集まりましょう。
2-2 一般参列
一般の参列者の場合は、お通夜が始まる時間の30分前を目安に来場しておくとよいでしょう。一般参列者の受付は、お通夜の30分前から1時間前に開始されます。あまり早く会場に集合しても、まだ受付が始まっていないため、開始30分前を目安に会場に到着するように向かいましょう。
ただし当日の天候や交通事情によって、会場に着くまでに予想以上の時間がかかる場合があります。ぎりぎりの時間に出発すると、お通夜に遅刻してしまう可能性もあるため、時間に余裕を持って行動しましょう。
3 お通夜の一般的な所要時間
お通夜の一般的な所要時間は、半通夜(はんつや)か本通夜(ほんつや)かによって変わります。事前にお通夜の形式を確認しましょう。
3-1 本通夜と半通夜
かつての通夜は一晩中おこなわれ、僧侶による読経、通夜振る舞いの会食の後、親族は線香を絶やさないよう寝ずの番を担うという流れが主流でした。これを「本通夜」といいます。現代では、様々な事情でお通夜に一晩中参加することが難しい人が増えたため、短時間で終わる「半通夜」が増えています。全国的にこの半通夜の形式が一般的となったことに伴い、わざわざ半通夜と呼ぶこともなくなってきています。
通常の半通夜では、通夜式の後に通夜振る舞い(会食の席)を行いますので、全体の所要時間は1~3時間程度です。通夜振る舞いは、故人への供養や思い出を語らう場として設けられます。一般参列者の方においては、参加しなくてもマナー違反ということはありませんが、招待されたらなるべく応じるようにしましょう。
なお、一般参列者の場合は夜伽に参加しないことが一般的ですので、本通夜であっても所要時間は1~3時間程度です。
4 お通夜のマナーを3つ紹介
4-1 通夜振る舞いの席に案内された場合のマナー
通夜振る舞いの席への案内を受けたら、可能な限り参加するようにしましょう。
通夜振る舞いの席に案内されたときに注意したいのが、食事を始める順番のマナーです。通夜振る舞いには、僧侶や参列者への感謝を示すという意味合いがあります。そのため、喪主は参列者が食べ始めなければ、食事に手をつけられません。
また一般参列者の場合は、通夜振る舞いの席に長居せず、30分から1時間を目安に退席するのがマナーとされています。喪主や家族の手が空いたときを見計らい、一声かけてから退席しましょう。
4-2 一般参列の場合のマナー
一般参列者が特に注意したいのが、お悔やみの言葉に関するマナーと、故人のご遺体と対面するときのマナーです。お悔やみの言葉には、文章でしか使えないものもあります。
「ご愁傷様です」「お悔やみ申し上げます」といった言葉なら、口頭で使っても問題ありません。
「ご冥福をお祈りします」「哀悼の意を表します」という言葉は、基本的に口頭では使えないため、お通夜の席では避けましょう。
また親族から直接勧められない限り、故人のご遺体に対面するのは遠慮しましょう。もしご遺体との対面を勧められたら、一礼してから近づくのがマナーです。
4-3 親戚のマナー(参加できない場合)
もしスケジュールが合わず、お通夜に参加できない場合は、あらかじめ電話などで親族に連絡しましょう。参加できない理由も申し添えるのがマナーです。ただし、家族や親戚は葬儀の準備で忙しいため、長電話をするのは避けましょう。
お通夜に参加できない場合の対処法として、後日改めて自宅へ弔問する、弔電を送る、香典を現金書留で郵送するなどの方法もあります。供花を贈る場合は、遺族が受け取りを辞退していることもあるため、贈る前に通夜を担当する葬儀社へ問い合わせてから手配しましょう。
5 お通夜の時間に遅刻する場合の対処法を解説
お通夜の時間に遅刻する場合の対処法を解説します。故人の訃報が届いたタイミングによっては、お通夜の開始時間に駆けつけるのが難しいこともあるかもしれません。また仕事の都合や当日の交通事情などにより、お通夜の時間にやむを得ず遅刻してしまうケースもあります。何時までに着けばよいのか迷う方もいるでしょう。
お通夜の時間に遅刻する場合の対処法は以下の2点です。
- ・開始してから1時間までの遅刻なら、遅れてでも駆けつける
- ・開始後2時間を超える遅刻の場合は家族に連絡する
お通夜の場合、基本的に焼香が終わるまでの時間なら、遅刻しても遺族の迷惑になることはないと考えて差し支えありません。お通夜が開始してから1時間までの遅刻なら、焼香に間に合う可能性が高いため、多少遅れてでも向かいましょう。すでに受付が終了している場合、香典はタイミングを見計らって喪主に直接渡します。
お通夜の開始から2時間が経過している場合、通夜の儀式は終了している可能性があります。通夜振る舞いの席が設けられていれば遺族に会うことはできますので、家族に連絡し、了承を得てから参列しましょう。
6 お通夜の時間に関するよくある質問
ここでは、お通夜の時間に関するよくある質問を3つ紹介します。
6-1 お通夜で香典だけ渡して帰る場合の時間はいつ?
当日都合が合わない場合は、受付で香典だけ渡して帰っても構いません。その場合は、お通夜が始まる30分前を目安に葬儀斎場へ赴いて香典を渡しましょう。お通夜の開始時間が近づくと参列者が増えて受付が混み合うため、早めの時間に香典を渡すことをおすすめします。
6-2 お通夜の前に、遺族へ会いに行くのはマナー違反になる?
一般参列者の場合、お通夜が始まる前に家族や親戚に会いにいくのはやめておきましょう。故人が亡くなられた後、家族は葬儀の準備や手続きで忙しくなります。自宅に弔問したい場合は、葬儀が一通り終わってからにするのがマナーです。
6-3 お通夜を午前中に行ってもいいの?
お通夜は文字通り、夜を通して故人を偲ぶための儀式です。お通夜を午前中に開催することはほぼありません。先述したように、お通夜は一般的に18時から19時にかけて行うのが一般的です。
7 お通夜の所要時間や当日の流れを知っておこう
お通夜には、長年蓄積されてきた慣習や作法があります。故人の家族や他の参列者に失礼のないよう、お通夜の流れやマナー、開始時間に遅刻したときの対応方法などを知っておきましょう。お通夜の所要時間は、半通夜か本通夜かによって変わりますが、現在は半通夜が一般的です。
葬儀場・斎場探しなら、くらしの友にご相談ください。くらしの友では、東京都・神奈川県エリアを中心として、ご希望の地域での葬儀をお手伝いいたします。