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家族葬の連絡は会社にすべき? 伝える内容や例文、会社側の対応も紹介

作成日:2024.03.18
最終更新日:
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監修者
秋葉 祐子
/(株)くらしの友 儀典本部

2004年くらしの友入社、厚⽣労働省認定の技能審査制度「葬祭ディレクター」1級取得。
故人様とご遺族に寄り添い、大規模な社葬から家族葬まで、これまで1,000件以上の葬儀に携わる。

家族が亡くなったときは、故人の勤務先へその旨を伝えますが、家族自身の会社には連絡を入れる必要はあるのでしょうか?特に葬儀を家族葬にする場合は、自身の会社の関係者を呼ぶことはほとんどないため、連絡を入れるべきか迷っている方もいるかもしれません。

 

そこで本記事では、家族葬を行う際に自身の会社に連絡を入れる必要の有無や、連絡を入れる場合の例文、会社側の対応についても解説します。

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この記事で分かること

  • 家族が亡くなった場合は、家族葬であっても会社に連絡が必要
  • 忌引休暇の有無と取得可能な日数を確認する
  • 会社名義の香典にはお返しは必要ない
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目次

  1. 1 家族葬でも会社に連絡する必要がある
  2. 2 家族葬の際に会社に連絡する内容は?
  3. 3 家族葬を会社に連絡する際の例文
  4. 4 家族葬を会社に連絡する際の注意点
  5. 5 【会社側】家族葬を行う遺族への対応
  6. 6 会社の同僚の家族葬には参列してもよいか?
  7. 7 家族葬であっても会社に忘れずに連絡する

1 家族葬でも会社に連絡する必要がある

家族葬の参列者は、故人の家族や親族、親しかった友人など、限られた人のみです。そのため、訃報を伝える対象はごく一部ですが、故人が働いていたのであれば、その勤務先に連絡を入れる必要があります。会社は、従業員が亡くなった場合に各種手続きを行う必要があるためです。

 

また故人の家族は、自身の勤務先に連絡する必要があります。福利厚生として忌引休暇や慶弔金を申請できるためです。自身の勤務先に連絡する際は、直属の上司や会社の総務担当者に、家族が亡くなったことと、家族葬を執り行う旨を伝えます。

 

家族葬については下記ページで詳しく解説しています。

家族葬とは?

2 家族葬の際に会社に連絡する内容は?

家族葬の際に会社に連絡する内容

家族の訃報と、家族葬を執り行う旨を会社へ連絡する際は、次で紹介する内容を伝えましょう。

2-1 誰の葬儀なのか

会社に連絡する際は、まず誰の葬儀なのかを伝えます。故人の職場には本人のフルネームを、自分が勤める会社には故人と自身の関係性を伝えます。

 

なお忌引休暇の日数は、故人との関係性によって変わるのが一般的です。そのため故人との関係性も必ず伝えましょう。

2-2 葬儀を家族葬で行うこと

どのような葬儀を予定しているのかということも、会社に伝える必要があります。一般的な葬儀の場合は、会社関係者が参列もしくは弔電を送ることがあります。しかし家族葬は故人と親しかった人のみが集まる小規模な葬儀のため、会社関係者が参列することはあまりありません。

 

家族葬には明確な定義がないため、人によって家族葬の解釈が違う可能性があります。もし会社関係者の参列を断りたい場合は、「参列は辞退したい」と明確に意思表示をしましょう。

2-3 家族葬のために取得したい休暇日数の希望

家族葬を行うに当たって、何日間の休暇を希望するのかを会社に伝えます。一般的な企業では、福利厚生として忌引休暇を用意しています。忌引休暇は故人との関係性によって変動するため、どれくらいの休暇が取得できるのかを確認しておきましょう。

2-3-1 一般的な忌引休暇の期間

一般的な忌引休暇の期間は次のとおりです。

故人との関係
休暇日数
配偶者
10日
実父母
7日
配偶者の父母
3日
兄弟姉妹
3日
祖父母
3日
配偶者の祖父母
1日
配偶者の兄弟姉妹
1日
伯父・叔父・伯母・叔母
1日
5日
1日
甥・姪
1日

一般的には、自身の伯父・伯母や甥・姪などの3親等までは忌引休暇が付与されます。

 

ただし、忌引休暇が何日付与されるのかは会社によって異なるため、あらかじめ確認が必要です。

 

また従業員に対して忌引休暇を与えることは、労働基準法では定められていません。中には忌引休暇が設けられていない会社もあるため、注意しましょう。

3 家族葬を会社に連絡する際の例文

ここからは、家族葬を会社に連絡する際の例文を紹介します。自分が勤務している会社への連絡と、故人が勤務していた会社への連絡の2つのパターンに分けていますので、参考にしてください。

 

なお、おすすめの家族葬プランについては下記ページで紹介しています。

おすすめの家族葬プラン

3-1 【例文】自分が働いている会社に家族葬の連絡をする場合

自分が勤務している会社に連絡する際は、電話だけでなく、メールで文面を残すことも大切です。希望する休暇日数を伝える必要があるため、文面で残せば行き違いをなくせます。

 

自分が勤務している会社に連絡する際は、次のような例文を用いましょう。

メールタイトル:忌引きの申請について

 

〇〇〇〇部 部長 〇〇様

 

父が○○月○○日に息を引き取りました。急なお願いで恐縮ですが、以下のとおり忌引きを取得したく申請いたします。

 

氏名:〇〇 〇〇(享年○○歳)

続柄:実父

死亡日時:20○○年○○月○○日

休暇日数:○○月○○日~○○月○○日(計○○日間)

 

休暇中の連絡先は090-××××-××××です

 

なお葬儀は近親者のみで家族葬として執り行うこととなりました。ご参列には謹んでご辞退申し上げます。

3-2 【例文】故人が働いていた会社に家族葬を連絡する場合

故人の勤務先には、次のとおり電話で伝えましょう。

お世話になっております。

〇〇部の〇〇〇〇の息子の〇〇〇〇です。

父が〇月〇日に亡くなりました。

生前、父が大変お世話になりましたことを、改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。

 

父の希望により、葬儀は近親者のみの家族葬で執り行うことになりました。大変恐れ入りますが、ご参列は辞退させていただきます。

私の連絡先は090-××××-××××ですので、何かございましたらご連絡ください。

なお、故人が在職中に亡くなると、次のような手続きが発生するのが一般的です。

 

  • ●     死亡退職金
  • ●     遺族厚生年金
  • ●     住民税
  • ●     給与振り込み
  • ●     社会保険

 

これら必要な手続きを進めるためにも、故人が働いていた会社に自身の連絡先を伝えておくことが大切です。

 

より詳しいあいさつ状の書き方や注意ポイントを知りたい方はこちら

 

4 家族葬を会社に連絡する際の注意点

自身の会社に家族葬を執り行う旨を連絡する際は、注意点がいくつかあります。突然の訃報で慌てないためにも、事前に把握しておくと安心です。

 

なお家族葬を行う際の注意点は下記記事で詳しく解説しています。

家族葬を行う上での注意点

4-1 忌引休暇の日数確認

忌引休暇の日数は故人との関係性や、会社の規定によって異なります。忌引休暇がない会社や、アルバイトなどのパートタイム勤務や非正規社員の場合は忌引休暇を取得できないこともあるでしょう。そのため、就業規則などで忌引・有給休暇の日数を確認して、上長や総務担当者と相談する必要があります。

 

また忌引休暇を取得する際は、次のような書類が求められることもあるので、併せて確認しておきましょう。

 

  • ●     死亡診断書
  • ●     火葬許可証
  • ●     会葬礼状
  • ●     葬儀の施行証明書

 

家族葬の場合、会葬礼状を作らない場合もあります。会葬礼状を作らない場合は、葬儀会社に依頼すれば葬儀施行証明書を発行してもらえます。

4-2 業務の引き継ぎ

忌引中は他の従業員に業務を引き継ぎます。引き継ぎの際は、どのような業務がどれだけ進んでいるのか、いつまでに終えなければならないのかなどを伝えましょう。取引先との打ち合わせが予定されているのであれば、代役を用意する必要もあります。

 

業務の引き継ぎは口頭だけではなくメールでも伝えるのがポイントです。口頭だけでは伝達漏れにつながりかねないため、文面にも残しておくと安心です。

4-3 会社名義の香典に対するお返しは不要

家族葬であっても、会社名義の香典を受け取る可能性があります。一般的に香典を受け取ったら、香典返しを用意するのがマナーですが、会社名義の香典に対しては不要です。会社名義の香典は慶弔費として経費扱いとされるためです。同様に会社名義で送られた供花や、弔電に対してのお返しも用意する必要はありません。

 

会社名義ではなく、会社の人から個人名義で受け取った香典であれば、香典返しを用意しましょう。

 

香典返しを渡す時期を知りたい方はこちら

 

5 【会社側】家族葬を行う遺族への対応

従業員が家族葬を行うことになった場合、会社側は次のような対応をとりましょう。

 

  • ●     社内への通知
  • ●     香典・弔電などの対応

 

従業員が家族葬を希望する場合、弔電や香典、弔問などを辞退する可能性があります。従業員の意向を必ず確認しましょう。

 

なお家族葬における香典マナーについては、下記記事で解説しています。

家族葬の喪主や遺族の香典マナー 香典を辞退する場合の注意点もご紹介

5-1 社内への通知

従業員から家族葬について連絡を受けたら、どの範囲までの社員に訃報を伝えて良いのかを確認しましょう。確認せずに他の従業員に通知してしまうと、会社の関係者が弔問することが、かえって相手の迷惑になってしまう可能性もあります。

 

従業員が希望する範囲だけに通知をするのはもちろん、家族葬で執り行うこと、香典の受け取りや参列の可否についてもあわせて伝えましょう。

5-2 香典・弔電などの対応

家族葬であっても、香典を受け取ることもあります。従業員が香典の受け取りを辞退していないのであれば、贈っても失礼に当たりません。また香典や供花は辞退していても、弔電は辞退していないケースなどもあります。

 

なお、会社の慶弔見舞金規程で、従業員への弔慰金の支払いが定められていることがあります。弔慰金の支払いが発生する規程であれば、従業員が香典を辞退していても、会社のルールに従って進めましょう。

6 会社の同僚の家族葬には参列してもよいか?

会社の同僚の家族葬には、参列してもよいのでしょうか。ここでは会社の同僚が家族葬を行った際の対応を解説します。

 

家族葬のマナーや参列基準は下記記事でも解説しています。

家族葬には、どこまで参列できる?知っておきたい参列の判断基準とマナー

6-1 基本的には参列しない

会社の同僚が家族葬を行った場合、基本的には参列しません。参列したいと同僚に無理を言うと、同僚本人だけでなく他の家族や親族にも迷惑をかけてしまう可能性があります。しかし、同僚から書面で訃報の連絡を受け、葬儀の詳細が記されているのであれば参列しても問題ないでしょう。

6-2 少人数であれば遺族の負担にならない場合も

家族葬であっても、少人数の会社の同僚が参列するのであれば家族の負担にならない場合もあります。例えば、会社から選出された代表者のみの参列であれば認められる可能性もあるでしょう。

6-3 どちらにせよ家族の意向を尊重することが重要

同僚の家族葬に参列するのかしないのかは、家族の意向を尊重することが重要です。少人数で行う家族葬を選び、故人との最後の時間を静かに過ごそうとしている同僚の意向を尊重しましょう。

 

家族葬に参列しない場合は、別のタイミングで哀悼の意を示しましょう。例えばお悔やみ状を送る、自宅に弔問をするといった方法で気持ちを伝えることが可能です。自宅に弔問する際は事前に連絡した上で、平服で向かいましょう。また、結婚指輪以外のアクセサリーは身に着けないのがマナーです。

7 家族葬であっても会社に忘れずに連絡する

限られた人しか参列しない家族葬の場合は、会社への情報共有は不要に思えるかもしれません。しかし、家族葬であっても会社に忘れずに連絡しましょう。自身の勤務先に伝える際は、忌引休暇や引き継ぎ、休暇中の連絡先を忘れずに共有します。会社名義の香典を渡されることもあります。会社名義の香典であれば、香典返しは不要です。

 

くらしの友では家族葬についてさまざまな質問や相談を受け付けています。家族葬で参列をお願いする範囲が分からない、家族葬のマナーが分からないなど、疑問点があればぜひご相談ください。

 

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